1950年に立科町で畜産業を始めた祖父から、父親に受け継がれ、そして正に今、私がその使命を引き継ぐ時を迎えています。
産まれたときから当たり前のようにそばにいた牛たちに、ようやく真剣に向き合い、今後の畜産のあり方に対して私なりの答えを出しました。
まず牛の飼養には様々な課題があります。
過度な輸入飼料への依存。牛のゲップや糞尿は温暖化ガスのメタンを発生させるという環境問題。そして動物衛生の向上を目的とするアニマルウェルフェアの観点から見た日本の飼養管理の問題などなど。
こう述べると牛の飼養はマイナスイメージが多く考えられやすいのですが、牛は人が食用に利用できない牧草や野草などを食べることができ、硬い食物繊維を細かく砕いて排泄してくれるので、土壌に還元した際には分解しやすく物質循環を早め、様々な作物にとって良い影響を及ぼしてくれます。
そして何より、命をいただくことで我々の食生活は支えられています。
私なりの答えというのは、上記の課題解決に取り組み、今までスタンダードとされてきた牛の飼養方法からの脱却。それによる畜産の新たな価値を創造・提供可能にするということです。
畜産という分野を通じて、地方に明るい未来をもたらし、日本の畜産業界のリーディングカンパニーに成長させることが私の使命と考え、今後事業を進めて参りたいと思います。

株式会社いっとう　代表取締役　角田大徳